刑法各論

刑法各論シリーズ 第一回目 公衆の安全に対する罪 〜騒乱罪、放火罪、往来妨害罪〜

今回(2015年6月9日)からとりあえず、何日間かで刑法各論を一周してしまおうというシリーズです。

公共の安全に対する罪」からはじめようと思います。

本日は   騒乱罪 (106条、107条)

106条(騒乱):多衆で集合して暴行又は脅迫をした者は、騒乱の罪とし、次の区別に従って、処断する。

1号 首謀者は、1年以上10年以下の懲役又は禁固に処する。

2号 他人に指揮し、又は他人に率先して勢いを助けた者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。

3号 付和随行した者は、十万円以下の罰金に処する。

107条(多衆不解散罪)

暴行又は脅迫をするため多衆が集合した場合において、権限ある公務員から解散の命令を3回以上受けたにもかかわらず、なお解散しなかったときは、首謀者は3年以下の懲役又は禁錮に処し、その他の者は十万円以下の罰金に処する。

 

騒乱罪は論文とかでは見ないですよね〜。多衆不解散罪が、真正不作為犯として紹介される程度でしょうか。最近は択一でもあまり人気がありませんから、重要度はありません。ですが、一応択一知識として、押さえるべきは、

106条(騒乱罪)

①暴行脅迫は人だけでなく、ものに対しての有形力の行使も含む

②一地方の平穏を害する程度の暴行脅迫で既遂となる (判例)

③暴行脅迫は、共同意思によるものでなければならない。

④首謀者(1号)は現場で指揮・統率する必要はない

⑤率先助勢者(2号)付随随行者(3号)は自ら暴行脅迫を行う必要はないが、共同意思は必要

という感じでしょうか。

 

つまり、「共犯」みたいなもんだ、と覚えてしまえば、いいわけです。共謀共同正犯のときの首謀者と似ています。

 

あと、本罪の行為は暴行脅迫であるから、暴行罪・脅迫罪は本罪に吸収されます。したがって、付和随行者の処罰は軽くなります。これは群集心理に基づく責任の軽減ということになります。(団藤181貢)

 

107条(多衆不解散罪)

本罪が成立しても、その後に騒乱罪が成立するときは、本罪は106条騒乱罪に吸収されます。

 

騒乱罪なんて適用されたことあるんですかね〜とおもったらまさかのありました(笑) 新宿騒乱 といわれているみたいです(笑)

 

本日は以上です。

 

今回参照した基本書・問題集

刑法各論 第6版 (法律学講座双書)

 

短答肢別本〈7〉刑事系刑法〈平成24年版〉

 

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