刑法総論

刑法の基礎シリーズ、罪刑法定主義・時間的適用範囲のまとめ

〜刑法の基礎〜 罪刑法定主義

1 罪刑法定主義 とは

直接の規定は刑法にはありません。
罪刑法定主義とは、「法律なければ犯罪なく、刑罰なし」という格言にその思想が表現されています。
さらにここから、具体的内容として、いくつかの派生原理が導かれますね。

・罪刑の法定

国会の議決によって、制定された狭義の法律をもって明示が必要、というものです。

したがって、慣習及び条例を刑法の直接の法源にすることはできません。

ただし、法令に根拠があり、慣習や条例の内容が明らかであるなら、排除される理由はありません。

・類推解釈(適用)の禁止

類推解釈とは、法律に規定のない事項に対し、これと類似の性質を有する事項に関する法規を適用することです。
これは、結局、法律に規定のないことまで法律を適用するものであり、裁判官の解釈に左右されます。よって許されません。
一方、拡張解釈は、刑法の精神に照らし、刑法の秩序維持や人権保障のために必要の範囲内であるといえるので許されます。

・遡及処罰の禁止の原則

憲法39条前段等に規定されます。遡及処罰は、法的安定性を害し、個人の自由を不当に害するので許されません。

・明確性の原則

徳島市公安条例判決を参照してください。      

以上のような派生原理があります。

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 刑法の時間的適用範囲

遡及処罰の原則の例外規定として、刑法6条があります。

新旧法を比較し、軽いものを被告人に負わせる点、被告に有利に進めます。
つまり、被告人に有利なら、遡及処罰も認めるということです。

ここで、注意する判例があります。

「監禁罪などの継続犯については、一個の罪が成立し継続中、たといその刑罰法規に変更があっても、
刑法6条の問題にならず、常に新法を適用する」としています。
ちなみに、刑法6条、「犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる」の「犯罪後」とは、
「実行行為の終了後」を意味します。

つまり、実行行為が終了してて、その後に重い法定刑が定められたときは、
軽い旧法の遡及処罰を認める、ということになります。 

もちろん、新法の方が軽いのなら、新法です。

この辺は、短答の知識なので、一度理解すれば良いでしょう。
本日は以上です。

今日の参考図書
刑法総論講義案 
刑法短答肢別本 7 平成25年版

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  1. 刑法総論 正当防衛

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