初心者にオススメの民法の教科書とは
法律を学ぼうとする人は、まず、「民法」を勉強しなさいと言われますが、
書店に行くと、その種類がありすぎて、何を買えばいいか全く分かりません。
そこで、初学者にも分かりやすいように、そして、自分の目標に合った教科書を探せるように、オススメの教科書をご紹介致します。
(なお、科目別のオススメはこちらのページからご覧下さい。厳選してあります。)
オススメの教科書を今すぐ知りたい方は↑からご覧下さい。
教科書を選ぶ基準
このページでは、基本の基本から、教科書、基本書の選び方、基準などを考えて行こうと思います。
☆1 まず、なぜ「民法」を勉強するのか。
「民法」を勉強したい! その理由は様々であると思います。まず考えられるのは、法律の資格を取りたいから、という理由だと思います。
では、なんの資格でしょうか。主な資格としては、①宅建士 ②行政書士 ③司法書士 ④司法試験(法曹) であると思います。
どの資格にも「民法」は必要ですが、その必要度合いは全く違います。
例えば、宅建であれば、記述問題は出ないので、民法の深いところまで正直理解しなくても、暗記してしまえば、合格できてしまいます。
そういう意味では、基本書は必要ないかもしれません。
よって、①宅建を目指すようならば、書店で売っている分厚い基本書などは必要ないでしょう。その代わり、暗記すべき知識をまとめてくれている、過去問集や、予備校本で十分です。
一方、②以降の難関試験では、民法の基本的な定義、理解に加え、それを事例に則して考えてアウトプットする、ということが必要になってきます。とすると、基本書を読むことは、事例を考えるに当たって、その道しるべになるわけです。よって、②以降の資格をとるのであるならば、基本書を読んだ方が良いという、ということになります。
☆まとめ☆
宅建レベルならば、予備校本のみで足りる。
行政書士、司法書士、司法試験をめざすのならば、基本書を読むことが望ましい。
☆2 自分のレベルを知る。
宅建を目指す方であれば、もう、解決したと思うので、②以降の資格の取得のため、ということを前提として、ここからは書いて行こうと思います。
・法律初学者の場合。
法律をまったくはじめて勉強する! というような方の場合、よほど法律が好きで本を読むことが好きな人でない限り、分厚い基本書を読んでも挫折します。気合いでは解決できません。(最初、内田民法を読む会を友達と組んでいましたが、数回で挫折)そこで、はじめは、予備校から出ている薄い本を読み、一通り理解した上で、基本書を読んでみることをお勧めします。
初学者はやはり予備校本でしょう。最初から頑張って読むぞ!!!と張り切って僕は挫折しました。挫折というか、読んでもどう読んだらいいか分からず、
試験問題にも太刀打ちできるようになりませんでした。なので、まずは、予備校本でさらっと理解することが大事だと思います。
・法律初学者〜中級者の場合。
「民法」とはこういう法律であるということが一通り分かったところで、次はなにをすべきでしょうか。私は、自分の目指す資格と同等の難易度の「問題集」を解き始めることだと思っています。
問題集の種類には、①短答式(いわゆるア〜オの中で正しいものを選べというもの) と ②記述式 (〜について書けというもの)に分かれます。①は知識 ②は文章力 と言われてますが、求められている能力はさほど変わらないと思います。
オススメは佐久間先生の教科書です。最近人気ですね。ただ、佐久間説が入っているところが結構あります(110条の趣旨とか)。
・法律上級者の場合。
なにをもって上級というかはわかりませんが少なくとも法律を勉強するうえで必要な定義や基礎的な概念について説明できること、と定義してみます。
次に勉強すべきは、どのように説得力のある理由付け(自分の主張に対する理由を記述で書くことが好評価につながります)をすることができるか、であると思います。 この勉強に関して、ちまたでは非常に多くの情報が飛び交っています。つまり、正解はありません。ここまできたら、おそらく、自分の勉強法を見つけ出した人が、順に合格して行くのではないでしょうか。話を戻すと、これを勉強するために、みんな基本書を読んで少しでも説得力ある説明が出来るように勉強します。
民法が得意な子に聞いたのが、王道の内田民法を使っているとのこと。読み込んでいるとやばいです。試験に出題される論点がほとんど載ってます。
☆まとめ☆
自分の学習状況によって、読むべき本も変わってくるということを理解する。
☆3 民法の無数にある基本書はどのようなものがあるか。
初学者の方はあまりよくわからないかもしれませんが、民法は、総則、物権、債権総論、債権各論、親族相続法 等に分かれています。
基本書もこれにあわせて、「民法総則を学ぶ」だとか、「債権総論の基本」だとかに分かれてきます。最初はこのようにわかれているものではなく、民法の全体像をつかめる、比較的薄い本を選ぶことをオススメ致します。
*問題点によっては、判例のとる論理構成と、学者のとる論理構成とにわかれ、説が対立していたりします。これを見分けるようになれなければ、判例と学説の区別がつかないので、最初から分厚い基本書だと難しいかもしれないということです。もっとも、分厚い基本書しか使わないという方もたくさんいらっしゃいますので、なんとも言えませんが、凡人の脳みそであれば、簡単なのから勉強するというのがセオリーだと思います。
それでは、実際に読んでみてお勧めなものをご紹介致します。(現在準備中)
☆4 結局、オススメの教科書はみんな違う。
ここまで偉そうに言っておいてなんですが、いろいろな方にこれを読んだ方がいいよとか、あれをよんだほうがいいよとか聞きましたが、みんなお勧めするものが違います。(笑) だから、なにがいいとか、悪いとか、そんなのないんですよ。先輩から〜はよくないからやめとき!っていわれたら、その先輩がその本を読めなかっただけの話ですから、無視です。興味があるものを読めばいいんじゃないかと思います。それが結果遠回りになっても、役に立たないと言うことはありませんから。
最初から問題演習をすべき、とおっしゃっている先輩もいますが、わたしはそうは思いません。正直問題演習はつまらないものが多いですし、試験的には必要ですが、学問的には微妙だと思いますし。
といいつつも、私が読んだものを以下にあげておきますので、興味がある方は読んでみてください。
このページが、法律初学者の為にすこしでもお役に立てれば、幸いです。
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