刑法各論

刑法各論シリーズ 第13回 〜財産罪〜 横領罪part3 業務上横領 253条

業務上横領罪(253条)

業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。


 

⑴意義:本罪は、単純横領罪に対する身分による刑の加重犯である。

 

⑵構成要件:

  • 業務上 ②「自己の占有する」 ③「他人の物を」 ④委任信任関係に背いて(解釈)

⑤「横領」すること

①「業務」:社会上の地位に基づいて、「反復・継続」して行われる事務。


 

⑶共犯

<事例①>共同して占有する業務者が共犯加功する場合

<事例②>業務性を持たない共同占有者が共犯加功する場合

<事例③>共同占有関係がない非占有者が加功する場合

 


 

  • 事例①において

→業務上横領の共同正犯が成立することに争いは無い

 

  • 事例②において

業務性は、不真正身分なので、非業務者については単純横領罪が成立する(65条2項)

 


 

  • 事例③において
1 共同占有者関係のない非占有者が加功する場合、非身分者が加功する場合、非身分者はいかなる罪責を負うか。まず、身分と共犯に関する規定である65条の解釈が問題となる。まず、1項の「構成すべき」、2項の「刑の軽重があるとき」という文言から、1項は真正身分犯、2項は不真正身分犯に関する規定であると解する。2 そして業務上横領は、業務者という身分によって刑が軽重される不真正身分犯であるが、占有者でなければ成立しない単純横領罪という真正身分犯を含む複合的身分犯である。

とすると単純横領罪は真正身分犯であるから65条1項に基づき単純横領罪の共犯が成立し、65条2項に基づき業務者には業務上横領が、非占有者には単純横領罪が成立すると解する。

 

本日は以上です。

主に、共犯と身分の話ですね!

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